ジェイは食卓につき、自作の料理をつつきながら目の前の人物が食事する様子を観察していた。
アンドリューはいつも何でも美味しそうに夢中になって、しかも洗練されたマナーで気持ちよく貪ってくれていた。彼が食事を摂っている様子は見ていて心地がよかった。その最中に繰り広げられる会話抜きでも、彼と食事をするのは楽しかった。
きっと彼なら、自分の特別製の料理も楽しみ、美味しそうに食べてくれるに違いない。その日のために、材料も厳選し、肉料理のレシピも考えておかなければ。ジェイはそれが楽しみで仕方がなかった。
しかし、そのアンドリューにも苦手な味というのはあるようで、この街の名物の甘味―ピーカンナッツと大量の砂糖、これまた多量のバターで構成されている、極甘のプラリーヌ―を食べさせた時の、何とも表現しがたい渋面は、それはそれで見ものだった。
後書き
お題はＥＣや、最近のポピーＺ作品（ニューオーリンズのレストラン話）より。作品はＥＣ。
アンドリューは美食家だそうですが、甘い物苦手かもしらんね、という妄想によりまして。
2007年2月6日